カオスババア⑭

人生も家計も「仮押さえ」でいい

最近、自分の考え方を整理していて、ひとつ気づいた。

私はたぶん昔から、
「とりあえず仮押さえする」
という動きをしている。

決め切ってから動くんじゃない。

先に場所を取る。
そこを一旦の基準点にして、そこから考える。

これ、どこで身についたんだろうと思ったら、25年くらい前にやっていた旅行業の仕事だった。

当時、私は東海予約センターという、いわゆる中継ぎ業の会社で事務方をしていた。

旅行会社と、現地のホテル、旅館、レストラン、お土産屋さんなどの間に入って、予約や手配をする仕事。

団体旅行全盛期。

電話で、

「○月○日、○名、とりあえず押さえてください」

みたいなことを延々やっていた。

まだ最終決定じゃない。

人数も変わるかもしれない。
日程だって変わるかもしれない。
そもそも、その旅行自体なくなるかもしれない。

でも、

空いているうちに、とりあえず押さえる。

仮押さえしてから、細かいところを詰めていく。

これだった。


私は家計設計でも、人生設計でも、

未来に杭を打つ

という言い方をよくする。

たとえば、

65歳で資産50万ドル。

5年後に日本との2拠点生活。

命金は1年分。

そんな感じで、未来のどこかに杭を打つ。

でも、この「杭」という言葉だけだと、ちょっと強すぎるのかもしれない。

一度打ったら絶対そこへ行かなきゃいけないように聞こえる。

違うんだよね。

私の杭は、

仮押さえ。

今の時点で、

「とりあえず、ここ」

と置いているだけ。

ホテルの仮予約と同じ。

変更していい。

キャンセルしていい。

もっといい場所が見つかったら、そっちに移していい。

だけど、何も押さえていない状態とは全然違う。


仮押さえすると、そこが仮のピボットになる。

バスケのピボットみたいに、軸足をひとつ置く。

軸足があるから、周りを見られる。

「65歳で50万ドル」を仮押さえしたら、

じゃあ今いくらある?

あと何年ある?

毎月いくら積める?

Superは?

現金はいくら必要?

と、現在地との距離が見えてくる。

そこで初めて逆算できる。

つまり、

現在地 → 杭 → 逆算 → 今日

未来を完璧に決める必要なんてない。

仮押さえした未来から逆算して、
今日やることを決めればいい。


これ、家計だけじゃないと思う。

仕事もそう。

起業もそう。

子どもの進路もそう。

老後もそう。

住む場所もそう。

「まだ分からないから決められない」

って、ものすごく普通の感覚だと思う。

だって未来なんて分からない。

でも、

分からないから決めない

と、

分からないけど、とりあえず仮押さえする

は全然違う。

仮押さえなら動ける。

違ったら変えればいい。


たぶん私は、決断が早いんじゃない。

確定する前に仮押さえしている。

そして、仮押さえした場所を基準に動きながら考えている。

だから動ける。

考えて、考えて、全部の条件が揃ってから決めようとすると、たぶん私は動けない。

未来なんて条件が揃うことの方が少ないから。

だったら、

今ある情報で、一旦押さえる。

そして動く。

違ったら変更。

また押さえる。

これを繰り返せばいい。


25年前。

電話を握って、

「とりあえず押さえておいてください」

を繰り返していた旅行会社の事務方のババア。

まさか25年後、

人生も家計も、とりあえず仮押さえでいい。

というところに戻ってくるとは思わなかった🤣

でも、これ結構使える。

未来を決めるのが怖かったら、
決めなくていい。

仮押さえでいい。

未来にひとつ杭を打つ。

そこを仮のピボットにする。

そこから現在地を見る。

逆算する。

そして今日、一歩だけ動く。

違ったら?

杭、打ち直せばいいじゃん。

仮押さえなんだから♥️

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