思考の凝り|第11話 「私には何もない」と思っていた話

私は30で第一子、
32で第二子を出産した。

そこから、
友達にそそのかされるまま、
チャイルドケアとエイジドケアの資格を取った。

でも正直、
そこに強い“自分の意志”があったわけじゃない。

流れだった。

チャイルドケアは、
第二子妊娠中だったこともあって、
結局その仕事には就かなかった。

エイジドケアでは、
末期認知症の方の在宅介護を4年間。

クライアントさんが亡くなって終了。

その後、
NDISの在宅介護も少し経験した。

でも燃え尽きた。

終わったあと、
私の中に残ったのは、

「結局、自分には何もない」

だった。

資格を取っても。
働いても。
経験しても。

なぜか、
自信には繋がらなかった。

しかも気付けば、
子どもたちも大きくなっていた。

15歳と12歳の男の子。

少しずつ手が離れていく。

母親としての役割も、
変わり始めていた。

そして私は、
脳出血を経験した。

人生が、
一回止まった。

その時、
50を前にして、
私はかなり焦っていた。

「私、何もないじゃん」

「どうしよう」

って。

資格も中途半端。
キャリアも中途半端。
身体も壊れた。

本当に、
空っぽに感じた。

でも最近、
少しずつ変わってきた。

きっかけは、
自分の考えを“可視化”し始めたこと。

ブログを書く。
言葉にする。
思いを外に出す。

すると、
少しずつ見えてきた。

私は、
何もなかったわけじゃない。

介護経験。
海外生活。
子育て。
ボート生活。
脳出血。
固定費を下げた暮らし。
止まれなかった経験。

全部、
ちゃんと自分の中に残っていた。

ただ、
自分で価値を認めていなかっただけだった。

私は昔、

「資格や肩書きがないと価値がない」

と思っていた。

でも今は違う。

人って、
自分の経験を言葉にした瞬間、
少しずつ自信が戻ってくることがある。

私は、
ブログを書きながら、
自分自身を回収していった感じがしている。

そして最近思う。

「私には何もない」

これも、
かなり強い“思考の凝り”だった。

家計設計屋より

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