カオスババア② 降参した日

脳出血で倒れた日じゃない。

退院した日でもない。

運転できるようになった日でもない。

私の人生が本当に変わった日は、「降参した日」だった。

退院してからの私は、ずっと昔の自分を追いかけていた。

早く元に戻らなきゃ。

早く働かなきゃ。

休んだ半年を取り戻さなきゃ。

焦っていた。

元気だった頃の自分に追いつこうと、毎日必死だった。

でも、体は正直だった。

左手は思うように動かない。

めまいもある。

疲れやすい。

頭では「できる」と思っていても、体は「今日は無理」と言ってくる。

そのたびに、自分を責めた。

なんでこんなこともできないんだ。

なんで前みたいに動けないんだ。

悔しかった。

情けなかった。

でも、ある日ふと思った。

「もう無理だ。」

その一言は、諦めじゃなかった。

降参だった。

昔の自分には、もう戻れない。

それを認めた日だった。

不思議なことに、その日から少し楽になった。

戻ることをやめたら、前を向けるようになった。

「今の自分」でできることを探し始めた。

仕事も変わった。

生活も変わった。

考え方も変わった。

そして、このブログを書き始めた。

もし昔の自分に戻れていたら、「カオスババア」は生まれていなかったと思う。

人生は、ときどき負けを認めたほうが前に進めることがある。

私は負けた。

健康にも。

体力にも。

昨日までの自分にも。

でも、人生には勝ち負けだけじゃない。

降参したから見えた景色があった。

だから今は、この人生も悪くないと思っている。

カオスババアは、今日も昔の自分を追いかけない。

今の自分で笑う。

知らんけど。🤣

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