(⑧-社会・制度の前提)
かつてマレーシアは
Japanese occupation of Malaya
の時代を通った。
彼女の母は若い頃、
日本軍に襲われないように
髪を剃っていたと聞いた。
それは歴史の話。
国家が動いた時代の話。
数十年後。
私は仕事として、
その女性を介護し、
娘とともに看取った。
そのとき彼女の母は
- 話せない
- 歩けない
- 思考できない
状態だった。
日本人に介護されているという
認識すらなかった。
そこにあったのは、
老いとケア。
国家は戦う。
民族は対立する。
制度は線を引く。
でも、
最終局面で残るのは
呼吸と体温。
歴史は国家のもの。
看取りは個人のもの。
所属とは何か。
血か。
パスポートか。
忠誠か。
それとも、
最後にそばにいる人か。
国家は戦うが、人は老いる。
老いの前では、
国境は機能しない。
このシリーズは⑧-社会・制度の前提カテゴリーにまとめてます。


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