Motoko Hani 第4話|金融教育の忘れられた先駆者

羽仁もと子は世界より早かった

金融教育という言葉は、ここ20〜30年で一気に広がった。

金融リテラシー。
パーソナルファイナンス。
資産形成。

欧米では1950年代以降、
家計管理や個人の金融教育が徐々に体系化されていく。

つまり

金融教育
=比較的新しい分野

という認識が一般的。

でも日本を見てみると、
少し違う景色が見えてくる。

その中心にいたのが
羽仁もと子。


1903年に始まった生活教育

1903年、羽仁もと子は
婦人之友を創刊する。

当時の日本はまだ明治時代。

今のような金融教育はもちろん存在していない。

株式投資も一般家庭とはほぼ無縁の世界。

そんな時代に、彼女が始めたのは

生活からお金を考える教育

だった。


家計から始まるお金の教育

羽仁もと子の思想は、とてもシンプル。

生活

家計

備え

お金の話は、生活の中にある。

だからまず

生活を整える。

収入を知る。
予算を決める。
生活する。
振り返る。

この流れの中で、
自然とお金の感覚が育っていく。

これが羽仁もと子の考え方だった。


欧米の金融教育との違い

欧米の金融教育は、どちらかというと

投資
金融商品
資産運用

といった話から始まることが多い。

つまり

資本の運用

が中心。

一方で羽仁もと子は

生活
家計
日常

という

生活の設計

からお金を考えた。

ここが決定的に違う。


生活設計という思想

羽仁もと子がやっていたことは、
今の言葉で言うと

ライフデザイン

に近い。

どう暮らすか。
何を大切にするか。
どこにお金を使うか。

生活の方向が決まれば、
お金の使い方も自然と決まる。

つまり

生活の設計

お金の設計

という考え方。


日本にあったもう一つの金融教育

金融教育というと、
どうしても欧米の流れが中心に語られる。

でも日本には

生活から始まる金融教育

というもう一つの流れがあった。

その出発点の一人が
羽仁もと子だった。

100年以上前に、
すでにその思想が存在していた。

そう考えると、
金融教育の歴史の見え方が少し変わってくる。

このシリーズはお金の前提にまとめていきます。

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