第5話|エンジンを載せ替える人の人生観

🚙 Nissan X-Trail のエンジンを載せ替える。

その選択は、簡単ではない。

時間もかかる。

お金もかかる。

手間もかかる。

それでもやる。

そこに、その人の人生観が出る。


壊れたら捨てる。

今の社会は、それが前提だ。

スマホも。

家電も。

人間関係でさえ。

うまくいかなければ、切り替える。

効率がいい。

合理的だ。

でも義父は違った。

壊れた車を直した。

終わらせなかった。


“まだ使える。”

“まだ走る。”

その判断基準は、
市場価値ではない。

機能が残っているかどうか。

可能性が残っているかどうか。

そこを見る人は、
人生も同じように扱う。

途中で投げない。

調子が悪くても、修復を考える。

壊れた自分も、捨てない。


私は2年前、壊れた。

脳出血で倒れた。

身体も、思考も、生活も、
一度止まった。

あのとき、
自分を“使い物にならない”と判断していたら、

今はない。

でも私は戻ってきた。

リハビリをした。

生活を整え直した。

優先順位を変えた。

私は、自分を載せ替えた。


義父がエンジンを載せ替えたように。

壊れたら終わりじゃない。

壊れたら、修復を考える。

直せるなら直す。

それが継続という思想。


強さは、壊れないことではない。

強さは、壊れても続けることだ。

義父は、車でそれを見せた。

私は、人生でそれをなぞっている。

だからこの車を運転すると安心する。

そこに“諦めない姿勢”が残っているから。


私たちは、
何を直し、何を捨てるのか。

それが、その人の生き方を決める。

壊れたら終わりにするか。

それとも、もう一度走らせるか。

私は後者を選ぶ。

続く。

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