友の会|一話|それが特別だと、後から知った


あの頃の私は、
自分の生活が
特別だと思ったことがなかった。

寒風摩擦も、
生活団も、
決まった流れも。

ただの「日常」だった。


周りの子たちは、
みんな幼稚園に通っていた。
私は、行っていない。

幼稚園の話を聞いたとき、
初めて
「同じ年でも、
過ごしている場所が違う」
と知った。


・毎日やることが変わる
・遊びが中心
・その場で決まる
・気分で進む

話を聞いて、
驚いたわけじゃない。

ただ、
「そういう世界もあるんだ」
と思った。


不安そうだとも思わなかった。
でも、
落ち着かない感じはした。

理由ははっきりしている。

生活が、設計されていなかった。


私の中では、
生活とは
・決まっているもの
・迷わなくていいもの
・回る前提のもの

だったから。


ここで初めて、
私は気づく。

自分が安心していたのは、
性格が楽観的だったからでも、
親が優しかったからでもない。

構造が、先にあったからだ。


そして、
もう一つ気づいた。

この構造は、
たまたま出来たものじゃない。

誰かが
「そう決めた」結果だということ。


その中心にいたのが、
母だった。

母は、
何かを言い聞かせる人ではなかった。


決めてあるだけ。

それだけで、
生活は荒れなかった。


当時の私は、
それを
教育だとも、
思想だとも思っていなかった。


でも後から分かる。

これは
かなり珍しい初期条件だった。


(つづく)


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