──壊れきっていない人が、一番落ちる理由
貧困やホームレスの話になると、
多くの人は「一部の特別な人」の問題だと思いたがる。
重い精神疾患。
深刻な依存症。
完全な孤立。
けれど、実際に制度から落ちる人の多くは、
そこまで壊れていない。
彼らはこういう状態にいる。
- 働けないほど壊れてはいない
- でも、安定して働けるほど回復していない
- 助けが必要だが、緊急扱いされない
この層を、ここではグレーゾーンと呼ぶ。
制度は、白と黒で作られている。
- 働けるか/働けないか
- 家族がいるか/いないか
- 緊急か/そうでないか
その中間は、想定されていない。
日本では、グレーゾーンの人は
制度に入る前で止まる。
- 家族が「いる」
- 少しは働けそう
- まだ完全には壊れていない
この時点で、
「もう少し頑張れる人」扱いになる。
結果、
支援を受けないまま、生活が縮む。
オーストラリアでは、逆だ。
グレーゾーンの人は
制度に一度は入る。
だが、
回復が遅いと時間切れで出される。
短期支援は、
グレーゾーンにとって短すぎる。
この層が一番危険なのは、理由がある。
- 自分を「弱者」だと思えない
- まだ何とかなると思ってしまう
- 周囲からもそう見られる
だから、助けを求めるのが遅れる。
さらに、
このゾーンに多いのが
- 女性
- 母子家庭
- DV・トラウマ経験者
子どもがいることで行動は制限され、
それでも「母だから頑張れるでしょ」と言われる。
グレーゾーンの人は、
守られていないのに、期待だけされる。
日本では、静かに消える。
オーストラリアでは、目に見える形で落ちる。
形が違うだけで、構造は同じだ。
制度が悪いわけではない。
市場が冷たいわけでもない。
問題は、
「回復に時間がかかる人」を前提にしていないこと。
白か黒かで作られた制度の中で、
中間にいる人が一番すり減る。
それが、
グレーゾーンの正体だ。
次で最後の話をする。
なぜ私は助かり、
なぜ助からない人がいるのか。
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