固定費を下げると、人は優しくなれる
固定費の話をすると、
「節約ですね」
と言われることがある。
でも、
私の家計設計には、
“節約”という感覚はほとんどない。
なぜなら、
きちんと設計できていれば、
極端な我慢や節約は、
本来そこまで必要ないから。
人生後半で苦しくなるのは、
日々の小さな贅沢より、
毎月自動で出ていく
“重すぎる固定費”
のほうだったりする。
若い頃は、
多少無理しても走れる。
体力もある。
気力もある。
回復力もある。
だから、
高い住宅ローン。
新車ローン。
教育費。
見栄の支出。
そういうものを抱えながらでも、
前へ進める人も多い。
でも50代からは、
少しずつ話が変わってくる。
身体。
親の介護。
仕事のストレス。
老後不安。
色々なものが重なり始める。
そんな時に、
毎月の固定費が重いと、
人は追い込まれていく。
本当は休みたい。
本当は仕事を減らしたい。
本当は嫌な環境から離れたい。
でも、
「ローンがあるから無理」
になる。
借金にも色々ある。
住宅。
事業。
教育。
状況によっては必要になることもある。
でも私は、
人生設計を崩しやすい
“危険な借金”
はかなりはっきりしていると思っている。
それが、
・カーローン
・娯楽のためのカードローン
・BNPL(後払い)
この3つ。
特に、
“生活を豊かに見せるための借金”
は危険。
車。
旅行。
ブランド。
その場の欲望。
これらを借金で前倒しすると、
未来の自由を削り始める。
しかも怖いのは、
毎月払いになると、
感覚が麻痺していくこと。
「月○ドルだから大丈夫」
と思い始める。
でも、
その積み重ねが、
人生後半の固定費地獄になる。
私は、
固定費を下げることの本当の意味は、
「選択肢を増やすこと」
だと思っている。
例えば、
・小さい家にする
・車のグレードを下げる
・見栄の支出を減らす
・毎月なんとなく払っているものを整理する
そうすると、
毎月必要なお金が減る。
すると不思議なことに、
心にも余白が生まれる。
焦りが減る。
比較が減る。
イライラが減る。
そして人は、
少し優しくなれる。
固定費を下げると、
「働かなくていい」
ではなく、
「無理してまで働かなくていい」
に近づく。
これは人生後半では、
かなり大きい。
もちろん、
いきなり全てを削る必要はない。
50代からの引き算は、
“急ブレーキ”ではない。
少しずつ。
本当に必要なものを残しながら、
重すぎる荷物を降ろしていく感覚。
私は、
人生後半は、
“増やす競争”より、
“軽くなる技術”
のほうが大切になると思っている。
軽くなると、
人は動ける。
そして、
軽くなると、
人は少し自由になれる。


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