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強風は命にかかわる。
うちは内海。
水深はそこまで深くない。
でもアンカーはチェーン。
ロープじゃない。
重たいチェーンが
海底を噛んで
ようやく止まっている。
それでも揺れる。
でも本当に怖いのは——
自分のチェーンだけじゃない。
外部リスクという現実
強風が吹くと
隣のボートのアンカーがずれることがある。
ドラッグ。
流される。
そして、ぶつかる。
船体に穴が開けば終わり。
さらに最悪なのは
チェーン同士が絡まること。
水中で絡んだら地獄絵図だ。
二艘とも身動きが取れない。
引っ張り合い。
風は止まらない。
二艘ともおさらばになる可能性もある。
海は自己責任だけでは完結しない。
他人の設計ミスも飛んでくる。
雨も命に関わる
雨が続けば
船底に水がたまる。
ビルジポンプは動いているか。
排水口は詰まっていないか。
止まれば沈む。
雨も命に関わる。
そして静かな恐怖
太陽が出ない。
ソーラーが発電しない。
バッテリーが回復しない。
これは命をすぐ奪わない。
でも安心を削る。
82%
74%
63%
減る。
誰も騒がない。
ただ減る。
海で見えるもの
強風=自分+他人の物理リスク
雨=浸水リスク
曇天=電力不足リスク
命と安心。
そして外部依存。
ボート生活は自立に見える。
でも現実は違う。
チェーンに依存し
ポンプに依存し
天候に依存し
他人の設計に依存する。
都市はどうだろう。
依存は見えない。
見えないから
安心が“当たり前”になる。
海では依存が見える。
だから怖い。
でも、だから学べる。
沈まない前提。
ぶつからない前提。
止まらない前提。
それは幻想だ。
安心は自然発生しない。
設計されている。 ボート生活カテゴリーにまとめてます


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