第7話|人生で一番最高なのは、今だった

あと少しで、脳出血から丸2年になる。

あのとき、私は一度止まりかけた。

命は、思っているより簡単に揺れる。

身体は、突然壊れる。

未来は、保証されていない。

それを、理屈ではなく身体で知った。


2024年。

私は倒れ、戻り、
義父は旅立った。

🚙 Nissan X-Trail は今も走っている。

エンジンを載せ替えてまで、
走り続けた車。

私はあの車を運転しながら、
何度も確認してきた。

私は生き延びた。

義父は生き切った。

それでいい。


今の私は、怖さが1ミリもない。

強がりではない。

無知でもない。

恐怖を通過したあとの静けさだ。

あるのは、希望と期待だけ。

未来が脅威ではなく、余白に見える。

これを悟りと呼ぶなら、
きっとそうなのだろう。


でも私は、静かに座っているつもりはない。

攻めたい。

生きているんだもん。

これは焦りじゃない。

証明でもない。

ただ、使い切りたい。

時間を。

身体を。

可能性を。


義父はエンジンを載せ替えた。

私は人生を載せ替えた。

スピードは違う。

でも止まらない。

壊れたら終わりではない。

直せるなら直す。

走れるなら走る。

それでいい。


私は子どもたちに何を残すのだろう。

お金も大事だ。

設計も大事だ。

でも一番残るのは、これかもしれない。

「母さん、人生楽しそうだったよな。」

それで十分だ。


2年前、私は止まりかけた。

今、人生で一番最高だと思っている。

怖さは1ミリもない。

あるのは、希望と期待のみ。

私は走っている。

そして、この車も走っている。

aya story

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