AYA取り扱い説明書|第6話

― 脳出血後、狂った才能が解禁された ―

脳出血を経験してから、
「失ったものは何か?」
とよく聞かれる。

正直に言うと、
分かりやすく失ったものもある。

体力は落ちたし、
無理はきかないし、
以前と同じスピードでは動けない。

でも同時に、
はっきり外れたものがある。

ブレーキだ。

  • こう見られたい
  • ちゃんとしていたい
  • 誤解されたくない
  • 今はまだ早い

そういう
「社会向け安全装置」が、
一回、ガタンと落ちた。

その結果どうなったかというと、
新しい才能が生まれたわけじゃない。

もともとあったものが、
前に出てきただけ。

言葉が止まらない。
構造が見える。
前提が透ける。
書くことが止まらない。

遅咲き?
狂い咲き?

たぶん違う。

これは
解禁

健康だった頃は、
抑え込む余裕があった。

「今はこれを出すと面倒だな」
「まだ黙っておこう」

それができなくなっただけ。

よく言えば
正直。
悪く言えば
制御不能。

でも不思議と、
怖さはなかった。

たぶん私は、
この状態を
どこかで待っていた。

脳出血は
人生の事故だけど、
人生の更新でもあった。

——AYA、
ここで完全に
可動式OS・制限解除モードに入る。

(つづく)


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