夜中、ボートの横で浮いていた男

—— ボート暮らしで見た“理性の底”4

夜中だった。

静かすぎて、
逆に落ち着かない時間。

ふと外を見ると、
ボートのすぐ横に、人が浮いていた。

動かない。
声も出さない。
ただ、水面に浮いている。

正直、
死んでいると思った。


「もしも」を考える前に動く

パニックにはならなかった。
でも、迷いもなかった。

警察に電話した。

海の上では、
判断を先延ばしにした瞬間が
一番危ない。


生きていた。でも、それで終わりじゃない

すぐにポリスボートが来た。
警察が男に声をかける。

男は、
生きていた。

酔っ払っていた。
陸から泳いできたらしい。

それを聞いて、
「よかったね」で終わる人もいると思う。

でも、
これは完全にクロースコール


海では「生きてた=安全」じゃない

夜。
酒。
単独。
海。

この条件が揃って、
無事でいられる理由はない。

たまたま

  • 浮いていた
  • 見つかった
  • すぐ通報された

全部が重なっただけ。

どれか一つ欠けていたら、
翌朝のニュースになっていた可能性は高い。


一番怖いのは、静かな異常

この男、
暴れてもいない。
叫んでもいない。

ただ、
そこに浮いていただけ。

でも海では、
こういう静かな異常が
一番命を奪う。


正気の人は、海に住めない

この出来事で、
また一つ確信した。

海に住めるのは、
怖がれる人だけ。

・異変を異変として感じる
・「大丈夫だろう」と流さない
・迷わず助けを呼ぶ

これができない人は、
長くはもたない。


このシリーズでは、
派手な事件じゃなく、
こういう
静かに死にかけた夜
書いていく。

ニュースにならない。
でも、
現実。


#ボート暮らし
#理性の底
#クロースコール
#海の現実
#正気の人は海に住めない

※この話は**「ボート暮らし」カテゴリー**にまとめてあります。

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