外を歩くとき、
芋は
手をつないでくれていた。
言葉は
なかった。
「大丈夫?」
とも
聞かなかった。
ただ、
手が
そこにあった。
私は、
まだ
自分の感覚を
信用できていなかった。
ふらつくかもしれない。
急に
疲れるかもしれない。
でも、
手を
つながれている間は、
考えなくてよかった。
芋は、
前を
見ていた。
私が
ついて来られる
速さで。
止まるときも、
理由は
聞かなかった。
立ち止まる。
それだけ。
途中で、
いつの間にか
手は
離れていた。
「もう大丈夫」
と
言われたわけじゃない。
でも、
戻ってきていた。
気づいたとき、
少し
寂しかった。
でも、
同時に
妙に
納得もしていた。
これは
後退じゃない。
特別でもない。
ただ、
普通に
戻っていく
途中なんだと
思えた。
過剰じゃない。
でも、
放置でもない。
この距離感が、
ちょうどよかった。
回復は、
一人で
頑張るものじゃない。
こうやって、
支えが
少しずつ
手を
離していく中で、
日常に
戻っていく。
#回復の記録 #退院後 #日常に戻る #支え #リハビリ
Short English Version
At first,
he held my hand.
Then,
without saying anything,
he let go.
It wasn’t abandonment.
It was recovery.


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