第1話|子育ての修羅場は、乗り越えるものじゃない

子育ての修羅場って、
よく「乗り越えた」「成長できた」と語られる。

でも私は、
この言い方にずっと違和感があった。


修羅場の最中、人は前を向けない

修羅場にいる時、
人は振り返れない。

学びも
意味づけも
反省も
できない。

できるのは、ただ一つ。

今日を回すこと。

・寝不足でも起きる
・余裕がなくても動く
・感情がなくても世話をする

これは根性論じゃない。
生存行動だ。


修羅場は「成長フェーズ」じゃない

修羅場を
「人を成長させる時期」
として語るのは簡単だ。

でも現実は違う。

修羅場で人がやっているのは、
成長じゃない。

縮小だ。

・感情を最小限にする
・考える範囲を狭める
・余計なことを切り落とす

壊れないための、縮小運転。


幸せも感謝も、いったん畳まれる

この時期、
幸せを感じられなくなる人は多い。

感謝も出てこない。
前向きな言葉が刺さらない。

でもそれは、
心が冷えたからじゃない。

過負荷だから。

人の感情は、
使い切ると一時的に反応を弱める。

それは異常じゃない。
防御だ。


修羅場は、生き延びる場所

だから私は、
修羅場を美談にしない。

乗り越えなくていい。
意味づけしなくていい。

生き延びていれば、それでいい。

修羅場は
人が立派になる場所じゃない。

人が壊れずに
次の場所へ行くための
通過点だ。


回復は、あとから来る

修羅場の中にいる人に
必要なのは、

・前向きさ
・感謝
・幸せ探し

じゃない。

安全と時間だ。

回復は、
修羅場を抜けてからでいい。


修羅場を通った人へ

もしあの頃の自分を
責めているなら、
それは違う。

感情が鈍かったのも
幸せを感じられなかったのも
正解だった。

あれは、
ちゃんと生き延びていた証拠だ。

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