1-18 芋は、退院を喜ばなかった

私は、
退院できると
聞いた。

もう
大丈夫だと
思った。

全部、
理解していて、
できている
つもりだった。

でも、
芋は
喜ばなかった。

安心した顔も、
達成感も、
なかった。

むしろ、
慎重だった。

「まだ早い」
という空気が、
はっきり
あった。

私は、
なぜだか
分からなかった。

歩ける。
話せる。
意識もある。

何が
問題なのかが、
見えていなかった。

芋は、
先を
見ていた。

退院は
ゴールじゃない。

ここから先を、
一緒に
背負う
準備を
していた。

私は、
「できている自分」
だけを
見ていた。

芋は、
「できていない部分」

全部
見ていた。

その差が、
この日、
はっきり
現れた。


Short English Version

I was told I could go home.
I thought that meant I was fine.

But Imo didn’t celebrate.

I saw what I could do.
He saw what I still couldn’t.

That day,
I realised
we were looking
at different timelines.

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