「わからない」が出た瞬間、
人は一瞬、固まる。
そのあとに起きるのはだいたい三択だ。
・否定する
・茶化す
・遠ざける
なぜか。
脳は“予測装置”だからだ。
■ 脳は常に未来を予測している
人間の脳は、外界をそのまま見ているわけではない。
過去の経験から
「たぶんこうだろう」という予測モデルを作り、
そこに現実を当てはめている。
つまり私たちは
世界を見ているのではなく、
予測との差分を見ている。
予測と一致すれば安心。
予測から外れればエラー。
この“エラー感”が不快になる。
■ 理解不能=危険信号
進化的に考えれば当然だ。
理解できない音。
理解できない動き。
理解できない行動。
それはかつて、
捕食者や未知の脅威と同義だった。
だから脳はこう判断する。
理解できないものは、危険かもしれない。
ここで重要なのは、
本当に危険かどうかは関係ないということだ。
“理解できない”だけで
警報が鳴る。
■ 安定志向の安心構造
私たちはよく言う。
「普通がいい」
「常識の範囲で」
「みんなと同じでいい」
これは臆病だからではない。
予測可能な世界が安心だからだ。
予測できる=コントロールできる
コントロールできる=安全
この構造がある。
だから
・相対性理論
・量子力学
・異文化
・新しい働き方
・前例のない挑戦
こういうものに対して、
一部の人は強い拒絶を示す。
理解できないからだ。
■ でも、ここで分岐が起きる
理解できないものを
・「排除」する人
・「分解」したくなる人
がいる。
この違いは能力ではない。
前提の違いだ。
理解不能を
危険と見るか、
拡張と見るか。
このシリーズはそこを掘る。
理解できない世界は
恐怖なのか。
それとも、
まだ触れたことのない拡張なのか。
次回、
時間が絶対だという前提が壊れた瞬間の話をする。
この話は「思考の前提」カテゴリーにまとめてあります。


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