—— ボート暮らしで見た“理性の底”①
ボート暮らしというと、
だいたいこんな言葉を向けられる。
自由そう。
のんびり。
癒し。
憧れる。
正直に言う。
正気の人は、海に住めない。
これは煽りでも、
カッコつけでもない。
長く海の上で暮らしてきた人間の、
ごく実務的な感想だ。
海の上は「前提」が剥がれる
陸では当たり前のことが、
海では当たり前じゃない。
・ルールはあるけど、監視は弱い
・境界線はあるけど、曖昧
・助けは来るけど、すぐじゃない
つまりここは、
社会の前提が薄い場所。
前提が薄くなると、
人の中にあるものが、そのまま出る。
理性も、
欲も、
恐怖も。
そしてときどき、
理性の底が露出する。
嵐より怖いのは、人間
これまでに見たのは、
映画みたいな事件じゃない。
・酔って他人のボートに侵入する人
・犬を「自分の犬だ」と言い張る人
・夜中に島に上陸して落書きをするティーン
・陸から泳いできて、ボートの横で浮いている人
どれも、
特別な悪人じゃない。
たぶん、普段は「普通の人」。
でも
酒、夜、海、無人、集団。
条件が揃うと、
人は驚くほど簡単に壊れる。
だからはっきり言う。
海で一番危ないのは、自然じゃない。
人間だ。
海に残るのは、どんな人か
海で生き残るのは、
優しい人でも、
ロマンを語る人でもない。
・疑う人
・距離を取れる人
・線を引ける人
・「おかしい」と即判断できる人
社会的には、
ちょっと面倒な人たち。
でもその「面倒さ」が、
命を守る。
憧れは、外側から生まれる
憧れは否定しない。
でも言わせてほしい。
あこがれる?
舐めんな。
それは幻想だ。
ここにあるのは、
自由じゃない。
緊張の積み重ねだ。
今日も無事だった、
それを静かに確認する生活。
このシリーズでは、
ボート暮らしで見た
**“理性の底”**を書いていく。
美談にしない。
教訓にもまとめない。
ただ、
実際に見たものを置く。
怖いけど、
現実だから。
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#海の現実
#幻想を壊す
※この話は**「ボート暮らし」カテゴリー**にまとめてあります。


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