朝、落書きで知った現実

—— ボート暮らしで見た“理性の底”3

私たちは、
寝ていた。

夜中、
島に渡ってきたティーンたちがいて、
ボートに忍び寄り、
スプレーで大きな落書きをしていた。

その間、
私たちは普通に眠っていた。

朝になって、
外に出て、
初めて気づいた。


一番怖いのは「何も起きなかった夜」

音も聞こえなかった。
物音にも気づかなかった。
犬も、何も反応していなかった。

つまり——
完全に無防備だった。

これが一番、背筋が冷える。

もし
落書きじゃなかったら?
もし
悪ふざけで済まない相手だったら?

寝ている間に、
どこまで入られていたかは分からない。


朝になって分かる「侵入された事実」

落書きは派手だった。
隠す気もない。
ノリの延長。

でもそこにあったのは、
怒りより先に、
ゾッとする感覚

「やられた」のは物じゃない。
生活の境界線だ。


海では、知らないうちに線を越えられる

陸なら

  • フェンス
  • 隣人

がある。

でも海では、

  • 寝ている間
  • 静かに
  • 気づかれず

線を越えられる。

だから
「被害が軽かったから良かった」
では終われない。

気づかなかった
それ自体が、危険信号。


それでも線は引き直す

芋は、その朝、
島に向かった。

爆睡しているテント。
逃げ場のない状況。

人を殴ったわけじゃない。
ただ、
テントを棒で叩きながら、大声を出した。

起きたティーンたちは、
何が起きているか分からない顔をしていた。

でも、
分からなくていい。

伝えたのは、これだけ。

「ここは遊び場じゃない」


海では、後手は命取り

これは教育じゃない。
説教でもない。

再発防止

夜に気づかなかった以上、
朝に線を引き直すしかない。

美しくなくても、
怖がらせても。

次が来ないことの方が、
ずっと大事。


このシリーズでは、
こういう
「何も起きなかった夜」
を書いていく。

ニュースにならない。
でも、
一番危ないやつ。


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#海の現実
#正気の人は海に住めない

※この話は**「ボート暮らし」カテゴリー**にまとめてあります。

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