私は、いわゆる「友の会の母」の思想のもとで育った。
家ではお金の話はよく出ていた。
家計、予算、貯蓄、身の丈。
生活をどう回すか、どう守るか。
ただ、不思議なくらい、
「投資」という言葉を一度も聞いたことがなかった。
親戚筋からも同じだった。
株、不動産、投資信託。
そういう話題は一切出ない。
今思えば、それは無知でも拒否でもない。
当時の日本で、庶民が家族を守るための最適解だった。
高度成長期からバブル崩壊後にかけて、
生活を膨らませず、
見栄を張らず、
借金を避け、
現金と貯蓄を最優先する。
この思想のおかげで、
我が家の生活は壊れなかった。
それは間違いない。
だから私は、
この貯蓄一択の思想を否定する気はない。
ただ——
時代が変わった。
今は、
貯蓄だけでは
時間の力を味方につけられない時代になった。
投資という言葉は、
昔の私にとっては
「危ない」「よく分からない」「金持ちのもの」だった。
でも今は違う。
今は、
少額で、
仕組みを理解しながら、
庶民でも体験できる投資がある。
そして私は今、
子どもに投資の話をオープンにしている。
理由はシンプルだ。
子どもは失敗できるから。
大人の失敗は、
家計に響き、
生活に直撃する。
でも子どもの失敗は違う。
金額は小さく、
生活には影響せず、
取り返す時間が山ほどある。
失敗が
「致命傷」ではなく、
教材になる。
だから
株でも、
投資信託でも、
ビットコインや仮想通貨でも、
私は「やってみたらいい」と思っている。
儲けさせたいからではない。
- 値動きに感情が揺れること
- 上がって調子に乗る感覚
- 下がって怖くなる感覚
- 何もしないことにもコストがあると知ること
これを
早いうちに体で知ることが大切だと思っている。
投資の本質は、
商品ではない。
複利(福利)の原理と、時間。
将来、
今とはまったく違う投資の形が
必ず出てくる。
そのときに
「怖いから触らない」
「よく分からないからやらない」
そういう思考になってほしくない。
だから今は、
結果を求めない
種まきの時間。
これは、
親の思想を否定する話ではない。
負の連鎖を断ち切る話でもない。
ただ、
時代に合わせて、次に渡す形を更新しているだけ。
投資を教えるのは、
お金を増やすためじゃない。
時間を無駄にしない思考を渡すため。
私はそう考えている。
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