夢が高すぎるんじゃない。給料が低すぎる|五話目

― なぜ優秀な人ほど、日本を出ていくのか ―

「優秀な人ほど、日本を出ていく」

この言葉、
感情的に聞こえるかもしれないけれど、
実態はとてもシンプルだ。

能力の問題じゃない。
構造の問題だ。


優秀な人ほど、
自分の価値を測れる。

・どこで
・どのスキルを使えば
・どれくらいの対価が返ってくるか

これを、
感覚じゃなく
比較で判断できる

日本だけを見ていれば、
「こんなものか」と思える給料も、
外を知った瞬間に意味が変わる。


日本の雇用は、
能力よりも
滞在年数を重視する

・どれだけ成果を出したか
・どれだけ価値を生んだか
よりも、
「どれくらいいるか」。

これは
組織を安定させるには向いている。
でも、
成長スピードが速い人には合わない。


優秀な人ほど、
こう気づく。

・早く伸びても給料はすぐ反映されない
・成果を出しても横並び
・年齢の壁がある
・移動はリスク扱い

つまり、
頑張るほど、割に合わない。

これは不満ではなく、
合理的な判断材料だ。


海外に出る理由は、
日本が嫌いだからじゃない。

・成果が給料に直結する
・若さがディスカウントされない
・スキルが通貨になる
・条件交渉が前提

ただそれだけ。

同じ努力をして、
リターンが違うなら、
人は移動する。


「愛国心がない」
「我慢が足りない」
「根性がない」

そう言われがちだけれど、
それは論点がずれている。

問題は、
能力が報われる速度が遅すぎること

特に若い時期に、
その差は決定的になる。


結果として起きているのは、
静かな選別だ。

・尖った人ほど先に出る
・残るのは安定志向
・組織はさらに保守的になる

これは誰かのせいじゃない。
設計の帰結だ。


優秀な人が出ていく国で、
「人が足りない」と言うのは、
少し不誠実だ。

出ていった理由を
見ないふりをしているだけ。

夢が高すぎるんじゃない。
評価までの距離が、長すぎる。


次は、
国家プロジェクトですら
給料が上がらない理由

その構造を見ていく。

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※この話は「日本の前提」カテゴリにまとめてあります

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