【第8話】癒しの工程・加速期

――止まれない思考は、回復の失敗じゃなかった

今、
私は走り続けている。

止まれない。
思考の回転が速い。
次から次へ、言葉が出てくる。

でも、
しんどくない。

楽しい。


正直、
脳出血のあと、
思考は一度リセットされたと思っていた。

前みたいに考えられない。
集中できない。
もう戻らない。

そう思っていた。


でも違った。

友人に言われた一言が、
しっくりきた。

「それ、
もともと持ってたものが
出てるんじゃない?」


リセットじゃない。
露出。

余計なブレーキが外れて、
元々あった回転数が
そのまま出てきただけ。


だから今、
思考は止まらない。

構造が見える。
つながる。
書くのが楽しい。

止めたいとも、
抑えたいとも思わない。


体は、
正直ついてこない。

疲れる。
集中は長く続かない。
左手も言うことを聞かない。

でもそれは、
思考の否定材料じゃない。


ここが、
今の私の分岐点だと思っている。

止まるか、
壊すか、
走り方を変えるか。

私は、
走り方を変えるを選んだ。


書く。
外に出す。
未完のまま置く。

思考を
安全に走らせるための
通路を作る。


これが、
癒しの工程の加速期だと
私は思っている。

痛みを掘る時期は、
もう過ぎた。

今は、
本体が前に出てきている感覚。


回復は、
静かになることじゃない。

自分の速度を、
取り戻すこと

なのかもしれない。


このまま走る。
楽しいから。

体と相談しながら、
思考は止めない。

それが、
今の私の選択だ。


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